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2019年08月20日

メダカにソックリな外来種「カダヤシ」を知っていますか

昨年のままの「死のバケツ」、そろそろリセットして
今年の水草のあまりをいれるのに使いたいな〜と思った
6月。枯れたホテイアオイやらバラバラに葉を落とした
水草、それらに絡みつく藻などを箸で取って、さて。
底のヘドロをどうしたもんか…と思っていたら、水面に
ひゅうっと1cmほどの稚魚が上がってきたのです。

えー! ここには意地悪をするメダカしかいないはず。
勝手に繁殖したの!? しかもこんな大きくなってたの!?
しかも稚魚、メダカっぽくないんだけど…と何か変な
感じ。。

意地悪をするメダカっていう時点で気づけば良かったん
ですよね。嫌な予感がしたので、ここにいる魚は睡蓮鉢
には入れず、一旦全部引き揚げて確認することにしました。

190607カダヤシ
メダカじゃなかった>< ショックが大きすぎる…

結論から言うと、これらはカダヤシという外来種でした。
飼っても放してもいけないやつ。最高で懲役3年または
300万円の罰金刑に相当する。。

カダヤシ / 国立環境研究所 侵入生物DB

お店で購入したメダカとは色が違うのと、人に絶対
慣れないので識別できるんですが、この乱暴な子たちは、
あるお子さんから飼えなくなってしまったメダカを
引き取ったものだったのです。おそらくその家族も、
知らなかったんだと思う。どこかで採ってきたんだろうね。。

カダヤシは漢字で「蚊絶やし」と書きます。明治時代に
蚊を駆逐するために台湾から輸入されたのが始まりで、
いっときは国が奨励して放流していたんだよ。そのうち、
このカダヤシが日本固有の生物を減少させていることが
わかり、2006年、特定外来生物に指定されちゃったと
いうわけなの。

当初、「蚊がいなくなるならいいや」と連れてこられた
のに、川や沼で見つけたら駆除しなければならないって
いうのは勝手な都合ですよね。

190608カダヤシ
全部でこんなにいたよ…知らぬ間に殖えてた…

念のため、睡蓮鉢や発泡スチロールトロ箱のメダカも
全部すくって1匹づつ調べました。そしたらなんと、
冬越ししたメダカより殖えてたよ…外来種を増やして
ちゃったなんて…しばらくショックを引きずりました。

死のバケツ時代から餌はやっていなかったのですが、
飼育箱に隔離して完全に餌を切ると、しばらくして水草
を突っついて食べたり、水草にくっついていたミナミ
ヌマエビの大人を突っついて殺して食べたり、大人の
タニシも殺してしまいました。

観察してみると、メダカとは動きも全く違います。
メダカは人に慣れて水面に上がってくるけれど、これは
全く慣れない。ビュってすばやく動く。人の気配がする
とスッと沈む。獲物がいないときはジッとしている…
これは強いわけですよ。。メダカの成魚や稚魚も食べ
られちゃってたんだろうな…かわいそうなことをした…

なんか、同じ方向を向いてジッとしてて気持ち悪いの…
かわいい要素が何一つない…

メダカと違ってカダヤシはメスのお腹の中で子どもを
育てます。お腹から出てきた瞬間から卵ではなく稚魚な
のね。だから、赤ちゃんとはいえ大きいんです。しかも
胎内に精子を残すことができるので、メス1匹でも殖え
ちゃうという繁殖力。。

メスもオスもいたので、そりゃ増えるよね、と。。はぁ。
いま思い出してもガッカリだわ。。

完全に隔離し、餌も切り、水草も引き上げると、暑さも
あってオスから順番に星になりました。亡骸は植木鉢に
入れて栄養になってもらいます。

どなたかから譲り受けるときは、本当にメダカなのか
確認しないといけませんね。もうカダヤシいないし、
今は平和なベランダビオトープなのですが、ショッキン
グな出来事でした。

\\カダヤシとメダカの見分け方//

見た目はメダカに似ているけれど、尾っぽの先の形が
丸いのがカダヤシです。下記のサイトの画像が見やすい
です。

メダカとカダヤシ | 大阪府立環境農林水産総合研究所


おまけ

190611室内飼育箱
飼育箱の置き場がなかったので、積んだりしていました…






posted by りすきぃ at 21:06 | ベランダビオトープ